岡山大学俳句研究部より、9月の俳句が届きました。今月の句は

生垣に昼のチャイムの爽やかに」です。

作者コメント

昼のチャイムが鳴り響く。夏休みが終わって、生徒の給食の時間が始まる。その楽しげな清々しさが、町中に聞こえている。

解説

掲句の季語は「爽やか」で、季節は秋です。

作者のコメントには、給食の時間とあるので、舞台はきっと小学校か中学校。しかも、鳴り響くチャイムが町中に聞こえるほどだから、学校が建っている場所は静かで平和な町でしょう。

そんな長閑なところで、待ちに待った昼休みを告げるチャイムが鳴り響いた。嘗て私自身にも経験があるが、長い休暇が終わり、久しぶりに顔を見る友達たちと、給食を食べながら休暇中の互いの出来事や貴重な経験などを話し合える時間は、本当に楽しく充実したひと時であった。

久しぶりに言葉を交わすことのできた友との再会、そして心ときめく瞬間。

ふと窓の外に目を転じれば、生垣の木々も、生徒たちの賑やかな声と笑顔が戻ってくるのを心待ちにしていたかのように、嬉々とした光を放っている。 止め処なく続く会話と絶えることなき笑顔、楽しい時間は束の間に過ぎていく様子を切り取った一句です。

岡山大学俳句研究部 過去の作品

俳句のぼり 8月
俳句のぼり 7月
俳句のぼり 6月
俳句のぼり 5月
俳句のぼり 4月
俳句のぼり 3月
岡山大学俳句研究部 応援のきっかけ

先頭に戻る