前回は、<Action1>余った電気をどこに売るのか?について、前回紹介しました。参考になったでしょうか?

「卒FITプロシューマー」の行動は2つです。

今回は、<Action2>自家消費する電気を何に使うか?です。
【おひさまコラム】太陽光2019年問題って??

太陽光発電システムは、買取期間満了後もまだまだ使用できます。

買取期間満了後は、発電した電気をどのように使うのか自分の生活スタイルに合わせて決める必要があります。

①大手電力会社・新電力に購入してもらう(新電力:既存の大手電力会社である一般電気事業者とは別の、「特定規模電気事業者(PPS)」)
②蓄電池に貯める→創蓄
③電気自動車を購入して、電気自動車に蓄電する
④昼間エコキュートを運転する
など、電気の使い道を自分で決めなければいけません。

では、<Action2>自家消費する電気を何に使うか?

前述の中であれば、個人的には、③の「電気自動車(EV)を購入して、EVに蓄電する」が良いと考えています。

なぜなら、気候変動に影響を与えるCO2排出削減に最も効果的だからです。

自然エネルギー財団から報告されている「EV普及の動向と展望」においては、以下のように報告されています。

「2015年のパリ協定(※3)において、世界各国は人為起源の温室効果ガス(GHG)排出によって引き起こされる世界平均気温の上昇を、2℃を十分下回るレベルで抑えることに合意した。その為には、21 世紀の後半のなるべく早いうちに GHG排出を実質ゼロにしなければならない 。IEAによると、運輸部門は、2015年に世界の最終エネルギー消費の 28%、エネルギー起源の CO2排出の 24%を占める。(図2-1)

さらに、そのCO2排出は、毎年約 2.5%ずつ増加している。2℃未満目標を達成するためには、次の10年以内に運輸部門からの CO2排出の増加をいち早く止め、大幅減少へと転じなければならない。特に、先進国は 2025年までに2015年比20%以上減らす必要があるとされる。」

(出典:https://www.renewable-ei.org/activities/reports/img/pdf/20180627/REI_EVreport_20180627.pdf

環境意識の高い卒FITプロシューマーが次に目指してもらいたいアクションとして、是非「EVユーザー」になっていただきたいと考えています。

EVに関する経済性

日本において、2012年ごろから日本自動車メーカーから市場投入されたEVは、三菱のi-MiEVや日産のリーフだと思います。以下に、自動車の性能(蓄電池容量、電費、経済性等)をまとめています。

一般家庭の普通給電で電気を利用した場合、1日30km、25日稼働でも月額3,250円(i-MiEVの場合)の電費しかかかりません。ガソリン代と比較して高いでしょうか?

卒FITプロシューマーがEVを導入した場合、優先的に通勤などでEV利用すると、限られた条件でしか電気を貯めることはできません。しかしながら、名古屋大学大学院・加藤博和教授によると「日本では特に地方部で、自家用保有者が一家に1台から1人に1台へ進んできたが、自動車の稼働率は低く、時間ベースで平均10%未満というデータもある。」と説明しています。(出典:モビリティと人の未来)

私自身も岡山県在住で、車を2台保有しており、その1台はリーフです。リーフは妻が通勤時に使用し、1台は土日に遠出用にしか使いません。

EVを選択する

③の「電気自動車(EV)を購入して、EVに蓄電する」という選択した方でも、ベストな条件というのが、自宅に2台保有で通常使用しない車をEVに切り替えるのがベストと考えます。

いずれにしろ、カーシェアリング、ライドシェアなどの「MaaS:Mobility as a service(マーズ)」のモビリティ・サービスが展開されようとしています。燃費の悪い、内燃機関だけを有する車を手放し、EVに切り替えるライフスタイルもいいかもしません。

太陽光発電から発電した電力で走るEVはまさしくゼロエミッションでの移動になります。

モビリティ・サービスが普及しても、それが再エネから供給されたエネルギーでない限り、自動車等から排出されるCO2が減ることはありません。そうなってくると、移動時における自動車の選択としては、FCV(燃料電池自動車)やバイオガスで走行する自動車が有効的です。もしくは、経済的な理由も含めて、車の保有を止めるのも選択肢の1つです。

太陽光発電の次は、EVユーザーです。コスト面からいえば、中古でも十分だと考えます。

弊社では、V2Hの設置もすでに実績があります。また、企業向けにもEV導入に関する事業企画を検討しております。是非、お気軽にご相談ください。

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