PPAとは、Power Purchase Agreement(電力販売契約)の略で、発電事業者(PPA事業者)と電力使用者(需要家)との間で、発電した電気を購入するという契約を結びます。
PPAには、「オンサイトPPA」と「オフサイトPPA」があります。
オンサイトPPA
需要家の施設の屋根や隣接する土地にPPA事業者が太陽光発電システムを設置し、需要家は発電した電気を決まった単価で購入しサービス料を支払います。
特徴
PPA事業者が太陽光発電システムを設置するので、導入費用・保険・メンテナンス費用の負担はありません。需要家は発電した電気を決まった単価で購入することで、電力会社からの電気の購入量が減り、Co2削減に貢献します。契約期間は~20年。
また、契約期間中は、電気料金・再エネ賦課金の上昇に左右されることなく安心です。
電気使用量が多く、土日営業や冷凍冷蔵設備のある店舗・倉庫・工場では、発電した電気を有効に消費でき、経費削減につながります。
■ 電気使用量が多い
■ 土日営業している
■ 冷凍・冷蔵設備がある
活用例
発電した電気を固定単価で購入でき、電力会社からの電気購入量を減らすことができます。
再エネ賦課金が不要なので、再エネ賦課金の上昇によるリスクを抑えることができ、デマンドが下がることによる基本料金の削減が期待できます。
PPAの補助金を活用すれば、さらに単価を下げることが可能です。
動画でも紹介しています↓↓
オフサイトPPA
需要家の敷地以外の遠隔地にPPA事業者が太陽光発電システムを設置して、小売電気事業者を介し送配電網を利用して需要家に電力を供給する方法です。
特徴
オンサイトPPAと同様、PPA事業者が太陽光発電システムを設置するので、導入費用・保険・メンテナンス費用の負担はありません。
需要家の敷地以外の遠隔地に太陽光発電システムを設置するので、自社の屋根や土地に十分なスペースがない場合でも、再エネ電気が確保できます。小売電気事業者を介して電気を送電するので、託送料や再エネ賦課金がかかります。
■ 自社敷地内に発電所を設置する場所がない
■ 電気料金削減が目的ではない
■ 使用電力量が多い
脱炭素に向けた補助金
2050年までに温室効果ガス排出実質ゼロを目指すため、多くの企業が脱炭素に向けた取り組みを進めています。
脱炭素に向けた国の補助金も充実していますので、補助金を活用して導入することもできます。
電気料金はどうなるの?
東日本大震災以降、電気料金は上がっています。原油価格の下落などにより2014~2016年度は低下しましたが、再び上昇しています。
電気料金平均単価の推移
(出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー2022」)
また、再エネ賦課金の推移も以下の通りです。(2023年度の再エネ賦課金は1.4円/kWh)
固定価格買取制度導入後の賦課金の推移
(出典:資源エネルギー庁「日本のエネルギー2022」)
初期投資不要で太陽光発電システムを設置でき、電気料金の上昇に左右されず再エネの電気を活用できるPPA契約で、地球温暖化対策に向けた環境対策を行ってみてはいかがですか?