ならコープの組合員様を対象にVPP(Virtual Power Plant:バーチャルパワープラント)の実証実験がスタートしています。

VPP(バーチャルパワープラント)とは?

バーチャルパワープラント(以下、VPPという)とは、点在する小規模な再エネ発電や蓄電池、燃料電池等の設備と、電力の需要を管理するネットワーク・システムをまとめて制御することです。複数の小規模発電設備やシステム等を、あたかも1つの発電所のようにまとめて機能させることから「仮想発電所」と呼ばれています。

(出典:エコめがね

 

それに伴い、おひさまでも独自に家庭内の電気使用量の確認できる測定装置をセッティングして、電気の使用状況を確認してみることにしました。
それを可能にしたのが、「スマートメーター」です。

 スマートメーター

(出典:三菱電機

 

スマートメーターが登場する以前では、家庭内の電力使用状況のデータを取得したい場合には、CTクランプという器具を使い、分電盤等への取り付けなどの作業を行う必要がありました。
しかし、スマートメーターの登場により、CTクランプなどの器具を使わなくても、電力使用状況のデータをスマートメーター経由で取得できるようになりました。


この図には、スマートメーターを中心に、A、B、Cの3つの矢印が記載されています。
この矢印はスマートメーターの測定値などのデータの経路を表しており、それぞれスマートメーターの「Aルート」「Bルート」「Cルート」と呼ばれています。

(出典:http://route-b.iij.ad.jp/archives/67

実際のBルートデータ

実際のBルートのデータ結果が以下の通りです。

瞬時電力が左から①②③と上がっている箇所があります。

①と②は電子レンジを使用した時。そして、③は電気自動車への給電をしている時です。このグラフから定時電力量が把握できることになります。電気自動車を充電している定時電力量④の使用電力量を足し合わせると約2時間の給電で約5kWhの電気を使用していることがわかります。

この日は電気自動車(リーフ)で30km程度の移動したので、燃費に換算すると、6(km/kWh)<※1>に。
これまでガソリン1ℓ(リットル)当たり何kmという表現から、1kWh(キロワット時)当たりという表現に変わることになります。
<※1>30(km)÷5(kWh)=6(km/kWh)

これをお金で換算すると、130円<※2>費用がかかったことになるのです。
<※2>5(kWh)×26(円/kWh)=130(円)

ガソリン車の燃費が10km/ℓとし、ガソリンが150円/ℓとすると、30km走行するのに、約450円の費用がかかることになるので、電気自動車は環境にも経済にも優しいのです。

VPPの実証実験は、このような家庭の電気の使用量をたくさん把握することによって、電気の融通をIoTによって実施し、地域における負荷平準化を図る取り組みです。
結果的に地域でできた再エネを地域で回し、省エネを促すような取り組みもできるようになるんです。

皆さんなら、このようなVPPの取り組みの中で、どのような情報がほしいでしょうか?
例えば、
・安否確認(別居しているご高齢の両親)
・「電気の消し忘れ」通知
・余った電気(蓄電池)を第3者への販売
・各居室の電気使用状況の確認   などなど・・

リアルタイム性の高いデータを比較的簡単に取得できることで、活用の幅が広がります。
今後、このようなデータを活用したサービスが普及・拡大するかもしれません。

また、皆さんのご意見も聞かせていただければうれしいです!

おひさまでも、エネルギーとITとの融合を目指したEI(エネルギーインターネット)事業を引き続き行っていきます!

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