今回、日本大使館から紹介していただいたジェトロ報告レポート(電力事情)を確認したところ、再生可能エネルギーに関しても、今後、ベトナムでFIT制度がスタートしていくようです。
国民は約7円/kWhで電気を購入しているようですが、FIT制度によって、太陽光発電で発電した電気は9.4USセント/kWh(=約10.6円/kWh)で買い上げていただけるようです。
これは、他国に比べても低い買取価格です。今後の計画では、約1000メガを計画しており、日本企業も現地を訪れているようです。我が社もチャレンジですね!
(出典:ベトナム電力調査2017)
エネルギー政策における「FIT制度」は各国で順次展開されているのが事実であり、再エネ事業が拡大の一途を辿っています。
今回の視察は物流ですが、個人的な問題意識の中で、物流部門から排出されるCO2に関してのソリューションが必要だと考えています。
自然エネルギー財団から報告されている「EV普及の動向と展望」ではこう述べています。
「2015年のパリ協定において、世界各国は人為起源の温室効果ガス(GHG)排出によって引き起こされる世界平均気温の上昇を、2℃を十分下回るレベルで抑えることに合意しました。その為には、21 世紀の後半のなるべく早いうちに GHG排出を実質ゼロにしなければなりません 。IEAによると、運輸部門は、2015年に世界の最終エネルギー消費の 28%、エネルギー起源の CO2排出の 24%を占めています (図 2-1)。さらに、そのCO2排出は、毎年約 2.5%ずつ増加しています。2℃未満目標を達成するためには、次の10年以内に運輸部門からの CO2排出の増加をいち早く止め、大幅減少へと転じなければいけません。特に、先進国は 2025年までに2015年比20%以上減らす必要があるとされます。」
発展途上国のGDPが上昇することによって、ある段階から、コールドチェーンの確立や各家庭における電気の利用が増えます。ベトナムの一般家庭における、エアコンと冷蔵庫の普及率はそれぞれ16.8%、40%弱とあまり普及していません。特に、エアコンは一人当たりのGDPが3,000ドルに達するところから急激に普及するとされているようです。つまり、今後エアコンや冷蔵庫などが普及していくと考えられます。
発展途上国の幸福度を高めるためにも、開発段階から、「エネルギー、IT、物流」をスマートに導入していくことが大切だと考えています。(おわり)
(まつもとてるお)