おひさまも加盟している気候変動イニシアティブ(以下「JCI」)が、日本政府の2030 年までの温室効果ガス排出量削減目標等を含む国別目標(Nationally Determined Contributions: NDC)に関し、「気候変動対策強化を求めるJCIメッセージ」を政府に提出しました。
おひさまもこのメッセージに賛同し、名を連ねております。
(出典:プレスリリース「気候変動対策強化を求めるJCIメッセージ」)
2020年、パリ協定が始動!求められる目標の引き上げ
2020年、ついにパリ協定が始動しました。
パリ協定に参加している約200か国は、世界の平均気温の上昇を、産業革命前から比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をすることに約束しています。
パリ協定では、この約束を達成するため、各国がCO2排出量の削減目標を定め、「自国が決定する貢献(Nationally Determined Contribution: NDC)」という形で国連に提出することを義務付けています。
昨年10月、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)が「1.5℃特別報告書」を発表してから、多くの国や企業、自治体などが、気温上昇を2℃未満ではなく、1.5℃に抑える方向へと舵をきり始めました。
しかしながら、現在提出されている各国のNDCに書かれている削減目標や宣言などを足し合わせても、今世紀末には約3℃の気温上昇が見込まれています。
パリ協定と各国削減目標の間に大きなギャップがあるようです。
各国がNDCを引き上げ、できる限りの対策を早急に進めていくことが不可欠です。今年2020年には、パリ協定が採択されたCOP21の決定文書(1/CP.21 para25)に基づき、各国はNDCを見直し、国連に再提出することになっています。
日本の目標は?
日本政府は、2015年7月17日に国連に提出したNDCで、2030年度に2013年度比でマイナス26%という削減目標を掲げています。(日本の約束草案(2020年以降の新たな温室効果ガス排出削減目標))
気候変動に関する国際的な研究機関の調査結果では、この目標はパリ協定の目標達成には著しく不十分であると評価されています。
パリ協定の目標を達成するためには、世界が一丸となって一刻も早く対策を進めていくことが必要です。
いよいよ始まったパリ協定をより実効性のあるものとするため、日本を含む各国がNDCを大きく引き上げて、国連に再提出することを求めます。