ザンビアにおけるエネルギー事業
ザンビアでは土地所有の概念があまりないのか、地域で広大な土地を利用したい場合はそのエリアの首長的な存在の方に相談します。企業などが、その土地を所有し事業をすることによって、どのようなメリットを地域住民が享受できるのか。その理解を得ることができれば、その土地を利用して良いことになります。
ザンビアの電力はそのほとんどが水力発電に頼っています。これでは国のエネルギー政策に大きな転換方針が盛り込まれない限り、旱魃などで水が枯渇した場合、政情不安や不況に陥ることになります。
ザンビアでは、チョマ(Choma)にも訪問しました。驚いたことにルサカ(Lusaka)から遠く離れたチョマ<車で約5時間?>のエリアでも送電線が張り巡らされていました。
これだけ多くの太陽の恵みがあるにも関わらず、大規模な太陽光発電システムは一つもありませんでした。しかも、その一方で、個人が電気を購入するためにはデポジット制で電気を先払いで購入するのです。
(写真)デポジット制で購入したレシート
各村には1軒くらいは、屋根に太陽光発電を設置しバッテリーを置いて自宅で利用しているようです。やはり、家庭内における電気の供給は十分でないことが伺えます。
これらの環境(独立した電源ニーズ、支払い方法等)を組み合わせると色々なビジネスが生まれてくることは間違いありません。
電力が貧困脱出の鍵になること。ただ、電力だけでは、不十分であること。正直な物販やサービス、そして確かな情報を共有できる組織が必要であること。途上国支援(貧困解決)の鍵は、“電力と組織”であることについて、前回報告しました。もし、これらの問題を解決にしていくのであれば、まずは、サンビアからの研修生や留学生と一緒に組織づくりをしてはどうか・・と考えます。
ザンビアから研修生を受け入れる
現在、途上国から多く研修生が日本に訪れています。ザンビアからも同様です。ザンビアから研修生を受け入れ、協同組織、数学、電気工学、太陽光発電のシステム設計、ファイナンス、法律、政策、メンテナンス等の研修をします。そして、研修中、彼らが互助組織を形成するのです。
例えば、協同組合のメンバーになり、ネットワークを形成し、そして、母国に帰国後そのネットワークを活用して、物販やサービスの提供や太陽光発電システムの導入等に取り組んでいくようにしてはどうかと考えています。
(つづく)まつもとてるお