今年で3回目(3年目)となります。(ビッグイシューとは?)
今回(Vol308)は「ビッグイシューEYE」の記事として、「電気を選べば社会が変わる」というのがありました。
本文では、再エネ重視の電力会社が増加する一方で、新規に40基以上の”石炭火力”による発電所建設が計画されていることが紹介されています。確かに、最新の石炭火力は以前に比べて「高効率」と言われていますが、「パリ協定」への取り組みに対してマイナスにならないか、またドイツの電力市場のようにならないか、私どもも大変危惧します。
「限界費用ゼロ社会」(著者:ジェレミー・リフキン NHK出版)で、再生可能エネルギーとガスや石炭を燃料とする発電所の関係について、記載がありましたので、紹介します。
「ドイツでは、2013年に電力の23%をすでに再生可能エネルギーによって生み出しており、2020年までにその割合が35%に達成する見込まれる。問題は、1日の特定の時間帯に太陽や風力による発電量が急増し、それが送電網にどっと流れ込んで電力需要を超え、その結果、マイナスの底値(電力供給量が需用量を上回った場合、電力の供給に対して課金するシステム)が適用されてしまう点だ。これは電力市場におけるまったく新しい現実であり、電力生産に占める再生可能エネルギーの比率が上がってゆけば、いずれは誰もがそれに直面することになる。マイナスの底値は、エネルギー産業全体を混乱させている。電力・ガス、鉄道などの公益企業は、ガスや石炭を燃料とする火力発電所への「バックアップ」用の投資を控えざるを得なくなっている。というのも、投資収益がもはや保証されないからだ。ドイツでは、10億ドルかけてガスや石炭による火力発電所を建設しても、再生可能エネルギーによる大量の電力が送電網にどっと流れてくるので、もうフル操業はできないだろうから、風のない日や厚い雲に覆われた日にしか採算が取れない。これではガスや石炭の新しい火力発電所を建設して利益を出すまでに時間がかかり過ぎ、投資が行えなくなる。」
確かにドイツでは再生可能エネルギーを優先接続しないといけないわけですが、今後、市民権を得た「再生可能エネルギー」がまずは一般家庭に浸透し、送電網を利用しないエネルギー供給が確立されると考えています。
ビッグイシューEYEの記事の中に、パワーシフト・キャンペーンが紹介する電力会社に、我々が支援している「ならコープでんき」も掲載されていました。引き続き、ならコープでんきを応援してください。
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