みんなでエネルギーヴェンデになろう!

「メルケル首相への手紙(出版社:いしずえ)」をもう読まれたでしょうか?サブタイトルが「ドイツのエネルギー大転換を成功させよ!」という本で、マティアス・ヴィレンバッハーが書いた本です。(マティアス氏と私は同じ年でした。)彼はドイツにある再生可能エネルギー会社juwi社の代表者です。18年前(1996年)にマティアス氏が両親の農家の敷地に風力発電を建て、現在のjuwi社をフレッド・ユング氏と共同で創業しました。このような再生可能エネルギーの起業家・創業者が、おそらく日本でも、ここ数年、FIT制度のおかげで全国各地でうぶ声をあげたかと思います。そんな中で、本著書が日本で出版されたことは大変意義深いことだと思います。

その著書の中で、マティアス氏が政治の場で経験したことに、以下のように記されていました。

 「風力発電や太陽光発電は頭のおかしな者が取り組むもので、全くお話にならないと十数年にわたって言われ続けたことです。

 しかし、それでも私はそれを実行し、数多くの反対者に対峙し、つまるところ、太陽光も風力もうまく行きました。こうした経験は、私に大きな影響を与えました。それゆえ、私たちが2020年までに完全に再生可能エネルギーへの転換を果たし、これを持続可能に、分散型で、かつ安価に展開できることを、私は確信しています。これは、不可能なことでなく、私たちの手で実現可能な事項です。もし、私たちが皆で取りかかるなら。」

エネルギーヴェンデ(Energiewende)とは、「エネルギーシフトと訳されることもありますが、単なる電源の転換、シフトだけでなく、革命的な社会体制の大転換を指します。最近は国際語として利用されています。

この本の趣旨として、マティアス氏は冒頭以下のように力説しています。

「ただちに、完全なるエネルギーヴェンデが遂行されれば、もし、市民によって行われ、巨大なエネルギー大手企業への依存を断ち切ることができれば、国民すべてにとってそれは、持続的に、より最良で、より安価な選択肢になります。

 もし、エネルギー供給が市民の手に入れば、利益は数少ない大企業ではなく、私たちすべてに分け与えられます。

 私たち全員がエネルギー生産市民となるのです。」

 

「私たち全員がエネルギー生産市民」というのが、本当に現実味を帯びてきていると思います。

弊社も昨年10月からおかげさまでメガソーラーを稼働することができました。事業資金は、中国銀行からABLという金融スキームを使って実現した訳ですが、元々は預金者(市民など)から預かった資金がメガソーラー発電を建設する資金になったと言っても過言でないと思います。

また、コープこうべ100%子会社である(株)コープ環境サービス様の発電事業支援をさせていただきました。ここ1年半で、コープこうべ関連施設等で約9カ所5.4メガの太陽光発電設備を計画し、順次発電を開始している状況です。その建設資金は、もともとはコープこうべの組合員の出資金が生かされています。

このようにして、多かれ少なかれ「エネルギー生産市民」が、浸透して来ています。

発電所を建設したり、店舗などに省エネ設備を導入したり、自宅に太陽光発電を導入したり・・・いずれも一時的に大きな資金が必要になります。その資金もしっかりとした設計と計画を実施し、大きな事故等がなければ、必ず戻ってきます。それを理解し実行したときに、私たちはエネルギーを消費する立場から「エネルギー生産市民」にヴェンデ(転換)したことになります。

現在、私たちは既存のエネルギー資源を購入して、変換されたエネルギーを消費している経済システムの中にいるだけです。再生可能エネルギー施設の設置や省エネ対策の実施は、その得られた経済価値によって、継続的または新たな雇用を創出され、その地域の市民が安心して生活することにつながっていくと思います。

弊社もおかげさまで、2周年を迎えることができました。

本当にありがとうございます。

創業時に掲げたコンセプト①「安全・安心のエネルギーの普及を目指します」の項目で以下の内容を記載しました。

「現時点における日本における年間発電電力量の構成(2009年度)は、原子力(約29%)、天然ガス(約29%)、石炭(約25%)、石油(約7%)となっており、水力を除く再生可能エネルギー等は約1%しかありません。この構成を少しずつ改善し、2030年までに日本において再生可能エネルギーの割合を50%賄う一企業としてチャレンジしていきます。」

2012年における年間発電電力量の構成は、原子力(1.7%)、天然ガス(42.5%)、石炭(27.6%)、石油(18.3%)、水力(8.4%)となっており、再生可能エネルギー等は1.6%となりました。

日本の電力システム改革はスタートしたばかりです。これから、広域連系運用機関の発足、電力の全面自由化(2016年)の時代に突入していきます。

今年の抱負として、弊社もドイツのjuwi社同様「日本におけるエネルギーヴェンデを2020年に実現」できるように、確実に再生可能エネルギーの発電所を建設し、地域における再生可能エネルギー導入支援を実施して参ります。

<会社設立2周年を記念して>

2014年5月28日

おひさまエナジーステーション株式会社

代表取締役社長 松本照生

投稿日時:2014年5月28日
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